2006年05月03日

100年経つと

江戸物小説を読み漁っているこの頃ですが、とてもラブリーな小説を二冊ご紹介です。

しゃばけ      ぬしさまへ

身体の弱い大店の若旦那と、彼を守る妖(あやかし=妖怪)たちが事件を解決していくお話です。

日本では器物も100年を経過すると付喪神(つくもがみ)という妖怪になると言われています。このお話にはこの付喪神たちが愛らしいキャラクターとして沢山登場します。

130年物の家に住んでいると、この付喪神の存在については、何だか素直に受け取ることができるんです。古いものに囲まれて暮らしていますから、例えば80年物の器より100年物の器の方が威力あり。付喪神になっていても不思議無し、という感じなのです。

100年のうちには災害などにも一度ならず会うでしょう。そんな時間の経過の中で残る運の良さと、大切にされ捨てられずに壊されずに残るという愛情を掛けられたものは、魂が宿っても不思議じゃない感じがします。

手軽で壊れ難いプラスティック製品は100年以上簡単にもつといいます。自然界でも分解されないし。そのプラスティック製品が100年で妖になったらどうなるんだろう・・・。表情が無いゾンビが大量に出現するのでは・・・。かなりホラー・・・・・。などと子供のような想像をしてしまいました。

着物も100年はもつので、大切にすれば付喪神になるかも。怖いと思うか、面白いと思うかは人それぞれだと思いますが、この妖の伝承は物を大切にする日本人の心なのでしょうね。
posted by たん at 22:52| Comment(2) | TrackBack(0) | おススメの本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
夫の実家から、着物や反物が送られてきました。ひいおじいさんが着ていたという着物の寸法を直して送ってきてくれたのですが、その光沢のあるしっとりした生地に見とれてしまいました。義母によると100年物とのことですが、まさに付喪神がついているかと思うような美しさ。いっしょに送られた長襦袢は丈が短くて、そのままでは使えそうにないのですが、模様のおもしろさが格別なんです。おそらくこれにも付喪神はついているだろうから、私たちの代で捨てるなんて絶対できません。「これから半幅帯はできないかしら。それとも裾除けなんかもいいかも・・」と思案中です。
Posted by たま at 2006年05月07日 18:38
たまさん、コメントありがとうございます。ひいおじいさんの着物とは素晴らしい。大事に大事にされてきたのですね。大いに楽しまなくては。ご夫婦でお着物とはこれまた楽し。因みに、付喪神は付くのではなくて、「なる」のだそうです。たまさんご夫婦が大切にすればするほど良い付喪神に育つのでしょうね。神さまを育てるっていうのも面白いですよね。
Posted by たん at 2006年05月09日 19:53
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